終日暖気

    *大抵ネタバレしてとんちんかんな映画の感想など*

    君を想って海をゆく  




    『WELCOME』 2009年 フランス

    初見。『マドモアゼル』『灯台守の恋』のフィリップ・リオレ監督作品というのでレンタル。

    うーん、こんなお話だったとは…。
    物語が終って初めて出てくる皮肉な原題「WELCOME」。
    邦題がかえってその皮肉を強く感じさせる効果をあげているかも…と思いましたわ。(いやほんとに)
    見始めたらラストまでまったく目が離せない展開。
    リオレ監督の言いたいことはストレートにこちらの胸に刺さる。二重三重の皮肉。

    強まっていく難民移民への不寛容の問題。
    自国の政治、経済、さまざまな問題からそうならざるを得ない現実の重さ。
    制限付きのWELCOME。厄介ごとは御免。自分の生活を守るので精一杯。これを打ち破るのは容易ではない。
    我々はみなシモンの無愛想な隣人なのだ、という内省をぐいと促すストーリーであるのに
    どこまでも淡々とした作劇なのがさすが。




    抱えきれないものを抱え、手を差し伸べずにはいられなかったシモンの揺れる気持ち。
    うまくいかなかった結婚と妻への未練、息子のような少年ビラルへの同情、突き付けられる現実への怒り。
    そんな感情が薄っぺらでなく、コンパクトにまとまられた時間内で描かれておりました。
    ミナに伝えるのか!とちょっと衝撃でしたけど、現実が現実だからなぁ…。ふ~、しかし滅入る。

    役者がみんな良かったです。
    ヴァンサン・ランドンの顔、眼差し、声、背中、無骨な雰囲気がシモンという人物は彼しかいないと思わせる。





    category: 映画感想

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