終日暖気

    *大抵ネタバレしてとんちんかんな映画の感想など*

    田辺さん、よしながさん  

    女の日時計

    『女の日時計』

    初読。久々に田辺さん。
    70年に刊行された作品らしいけれど、まったく古めかしさを感じさせない。
    こちらの胸にさまざまな感情を、リアルな感情を、色彩を、湿度や質感を呼び覚ます。
    うわっと涙が滲みそうになったり、ドキッとしたり、黙ってにやりとさせられたり。

    いとおしい女たち。いとおしい男たち。
    若いときなら、たとえば大塚の魅力なんかわからなかったと思うけれど・・・・
    女たちのフクザツ怪奇な思い。揺れうごく心。
    思い当る経験(感情の)も山のよう。それは、普段は忘れているものだけれど消えてはいないのよね・・・
    どこかで燻り続けている。

    ほーんと大好き。田辺さん。
    数えたら、書棚に45冊ほど田辺作品があったけれど
    まだまだ未読作品があると思うと嬉しくてたまらんなぁ。
    読み終えた本でも、折に触れて何度でも、いくつになっても読み返してはそのたびにかみしめられる幸せがあるし。

    40半ばにして、男女の、夫婦の愛情なんて、そんなもの僕は決して信じない、
    と叫んでた知人に田辺さんの本を読ませたいワ^^;


    愛すべき娘たち

    『愛すべき娘たち』

    よしながさんの漫画。ふたたび。
    これがまたすごく良かった~~(嬉)

    読後感が素晴らしい。
    こんなにあたたかい気持ちになれる漫画って、あんまりないのじゃないかなぁ。
    ほんと読んでよかった。

    エピソード全部良かったんですけど、第4話のラストはきたなぁ。思わず、泣いてしまったぜ(T_T)
    それと、第3話はあるひとを思い出した。
    同じ名前のあのひと、いまどうしているだろう。
    どうぞお元気で、いてほしい。

    そうそう、第1話に出てくる時代劇、ぜんぶ好き~w


    『騎士はその美しい姫君の前に』

    こちらもよしながさん。

    古本屋さんで入手したよしながさん特集のダヴィンチを読んでいたら、よしながさんがお好きだったというものと、自分が好きだったものがいくつか被っていて嬉しくて~。
    一つは、NHKの「日本の面影」。これは、ジョージ・チャキリスがラフカディオ・ハーンをやったドラマで、私も小学生のとき夢中になって欠かさず見たんですけど、そうか、脚本は山田太一さんだったのか。
    もう一つが、銀英伝。これは当時、いくら薦めても友人の誰一人として読んでくれなかったから(ちょっと、ほれ、タイトルがねぇ・・・)、仕方ない、半年か1年ほどひとりで燃えましたわよ15の頃(笑)
    嬉しいのは、よしながさんもキルヒアイス(という登場人物がいる)がお好きだったらしいこと。
    で、よしながさんの彼をどうしても読みたくなって作品を入手して読んで大満足して…そして、いま隠し場所に苦慮している…。

    それはともかく、もうねぇ、長年(ま、こないだまで忘れてたんですけど)のもやもやが全部吹っ飛びました。
    すごく納得した。素晴らしい聖三角形。
    姉、弟(主人公のひとり)、その親友(これがキルヒアイスである)の三人の心情がものすごくわかりました。
    こういうのを読みたかったの!!(たぶん当時)

    何気ない(が、本当は複雑な思いが隠れている)弟の一言が、それぞれの心に三者三様の波紋を広げるんですけど。
    でも、三人とも咄嗟に、なんでもない風を装うのです。投げかけた当人も。
    が、みな不安なのよね。微笑んでいつも通り振る舞うけど、内心は不安が満ちて自信がなくなる。
    もともと確固たる自信もなかったし。(弟が抱えている不安の描写もすごくうまい)
    そこに生まれた誤解というか、諦めというか、そういうものを払拭させるために、そうならいいな、そうあってほしいという、あえて3人が言葉にできていない繊細な願いみたいなものを、姉は、弟の親友と二人きりになった時、ひとつの形にするのです。
    それを受けての親友の態度、立ち居振る舞い、言葉がまた完璧なの。タイトルのまんま。
    これらすべてが、また原作から決して逸れてはいないんだなぁ。(27年読んでないけど)

    うまいなぁ。さすがやなぁ。漫画ならではだなぁ。親友のどこか儚げな感じもいい。
    性格描写も原作のまんま、さらに深みと哀しみと愛情があって、これはもうキルヒアイス供養だな、と思いました。

    31ページ(思わず数えたわ)に凝縮された二次創作の素晴らしい名作。拍手。
    (同盟のはちょっと私の嗜好と違った。そのものずばりは、あまり好きではないとわかった^^;)

    category: その他の感想

    tb: --   cm: 0

    コメント

    コメントの投稿

    Secret

    プロフィール

    最新記事

    最新コメント

    月別アーカイブ

    カテゴリ