終日暖気

    *大抵ネタバレしてとんちんかんな映画の感想など*

    鉄の枷  

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    『鉄の枷(The Scold's Bridle)』  ミネット・ウォルターズ著 成川裕子訳


    『氷の家』が素晴らしかったミネット・ウォルターズ、
    なんとハイスミスのファンでもあるということがわかり、俄然興味が増大。

    早速数冊そろえて、まずは『鉄の枷』を読了。(本当は『破壊者』を半分まで読んだけれど、ちょっと中断)

    登場人物たちの内面をおいそれとは見せてくれないのが良かったなァ。
    さらに、全編に満ちみちた怒りと絶望。憤怒。一筋の救い。

    例えば「あの人は結局は弱い人間だったのだ」としてよしとする物語は多々あるし、実際それもあるだろうけれど
    特に子供に対する虐待だけは、それは断じて許されない当てはまらないと思っているので、
    この怒りの描き方、糞は糞として冷静に突き放す筆致は好感が持てる。

    肉親に殺意を抱かずに済んできた人というのは幸せだ。

    マチルダ、ジョアンナ、ルース、そしてセアラ、ジェイン、ヴァイオレット。
    この女性たちの描き方が読ませる。(ジャックは面白い)

    クーパーのルースへのきわめて真っ当な愛情深い言葉に思わず涙。

    それにしても、The Scold's Bridleなる中世の鉄の拘束具、
    ほんとにとんでもないものがあったものだわ・・・

    さて、次は「囁く谺」にしようかな。




    category: その他の感想

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